引っ越しの時やネット購入した際のエアコンの取り付け。あなたはどうしていますか?
業者に頼めば手間を掛けることなく簡単に取り付けをして貰えるので楽ですが、いざ支払時になると2万、3万必要になってくることも珍しくありません。
現代ではエアコン工事業者があふれている為、信用できる業者を探すのも容易ではありません。また、安い価格で作業を請け負っている業者が多い為、雑な工事をしてトラブルになることも珍しくありません。
しかし、自分でエアコンを取り付けるなんて無理。そう思っていませんか?
実はエアコンの取り付けはルームタイプであれば初心者でも簡単に出来てしまいます。また最近はDIYで自分でエアコンを取り付ける人も増えてきました。
そこでこのページでは誰でも簡単に実践できるエアコンの取り付け方法を詳しく画像付きで紹介していきます。
あなたも読みながら実践してみましょう。
Contents
1.据付板を取り付けよう
ルームエアコンを取り付けるにあたって、初めに行う事は据付板の取り付けです。
室内機を取り付ける位置を確認してから据付板を取り付けます。
基本的には貫通穴がありますが、新築などでは穴をあける作業が必要になります。今回は既存の貫通穴があったのでそのまま使うことにしました。
1-1.据付板を取り付ける
STEP.1
まず、据付板をおおよその位置に当ててみます。既設品で使用していたセンターの重心を止めていたボードアンカーを基準に位置を決めました。
据付板は水準器で水平を測り、位置を正確に決めていきます。
また、据付板の底辺・左側・右側の距離も測り新しいエアコンの底部がぶつからないように据付板の位置を微調整します。
次にセンターの重心を止める穴を仮留めします。今回は、仮留めには既設品で使っていたボードアンカーを使用しました。
STEP.2
据付板を仮留めしました。
水準器を中央に置き水平になるように微調整します。
今回使用しているのは磁石タイプですが据付板の上部に水準器を置くのが一般的です。
また、機器が水平であっても地震などの影響で家屋が歪んでいる場合もありますので注意しましょう。
STEP.3
据付板にあるネジ留めする穴の位置にペンで印をつけます。
据付板にはたくさんの穴がありますので、事前に印を付けておくことで作業がスムーズになります。
STEP.4
据付板に印を付けた穴の箇所にドリルで軽く穴を開けて、壁側にも印を付けておきます。
STEP.5
印を付け終わったら、仮留めしていた据付板をいったん外します。
壁側の印をつけた場所にボードアンカーの下穴をドリルで開けます。材質によっては木くずが落ちますので、そういった場合はハンドクリーナー等で吸い込みながら行うのがコツです。
そして、下穴を開けた所にボードアンカーを差し込んでいきます。
STEP.6
据付板を当てて、ボードアンカーをネジ留めしていきます。
最初にセンターの重心部分からネジ留めすると、作業が効率よく出来ます。
据付板にペンで付けておいた印を頼りにネジを留め、据付板を固定します。
2.室内機を取り付けよう
STEP.1
それでは室内機を取り付けていきましょう。
室内機本体に収めてある配管パイプを引き出しましょう。
取り外し時にビニールテープを巻いている事があるのでビニールテープも外します。
新品のエアコンを取り付ける際は断熱材を外します。次にスパナを2本使用して配管パイプのフレアナットを緩め、外しておきます。外したフレアナットはフレア加工時に必要になるので無くさないように注意しましょう。
STEP.2
ドレンホースと配管です。
STEP.3
室内機本体を壁に設置する前に、Fケーブルを接続します。
Fケーブルはあらかじめ配管穴に外から通しておきます。
室内機までFケーブルを引っ張ります。
STEP.4
室内機本体のフロントパネルを外し、そのあとに端子台カバーも外します。
STEP.5
室内機右下のコーナー部品と端子台カバー、電線固定具を取り外します。
端子台のある側までFケーブルを引き回します。
STEP.6
Fケーブルを皮むきします。
まず、カッターを使って縦に切り込みを入れます。
外装部を剥いたら、赤、白、黒の三色線が確認できます。
それぞれ皮をむいて芯線が見える状態にします。
STEP.7
端子台にFケーブルを接続していきます。
芯線が隠れるまで確実に押し込みます。
この時、色を間違えないように注意しましょう。
赤、白、黒のすべての電線を端子台に差し込みました。各線を引っ張ってみて抜けないことを確認します。
STEP.8
電線固定金具を取り付けて、端子台カバーを元に戻します。
STEP.9
配管パイプを整形します。
そのあと、配管パイプとドレン配管、Fケーブルをまとめてビニールテープで仮留めします。
STEP.10
電源コードを室内機の背面スペースに収納します。
STEP.11
据付板に室内機を取り付けます。
今回は室内機の右側に貫通穴があるので貫通穴に先ほど整形した配管類を通します。
STEP.12
室内機の上部を据付板に引っ掛けます。
上部を引っ掛けたら、室内機の下側を壁に押し付けて、室内機のツメを据付板にはめ込みます
このとき、室内機と壁の間に電源ケーブルを挟まないように注意しましょう。
STEP.13
先程、外したフロントパネルを取り付けます。
電源ケーブルが室内機の内部にまとめられ、余計なコード類が見えなければオーケーです。
3.フレア加工をしよう
STEP.1
室内機側の配管を接続する為に、フレア加工を施します。
必要になる配管の長さはメジャーを使ってある程度測っておきます。
STEP.2
配管パイプの断熱材をカッターで切り取ります。
もう片方の配管も同様に切り取ります。
配管は2分3分を使用します。
配管パイプをまっすぐに伸ばし、チューブカッターで切断する部分を挟みます。
このとき切れ味の良いチューブカッターを使用してください。チューブカッターで配管を挟んだら回しながら配管パイプを切断します。この作業をもう片方の配管にも同じように行いましょう。
STEP.3
次に先程室内機から取り外したフレアナットを配管に取り付けます。
STEP.4
今回はフレア加工に電動式のフレアマンを使用します。
フレアツールには手動式、電動式があり、電動式の方が作業は楽ですがどちらを使用しても構いません。
STEP.5
ボタン一つでハンドルが回るので押さえておくだけでフレア加工が出来てしまいます。
クラッチが切れる音がするまで回します。
もう片方の配管も同じようにフレア加工をしてあげましょう。
STEP.6
配管パイプのフレア加工が完了しました。
STEP.7
接続部分にはオイルを吹き付けてガス漏れを防止します。
4.室内機側の配管を接続しよう
STEP.1
室内機側と室外機側の配管パイプを接続します。
まず、室内機側の配管と接続配管の中心を合わせてフレアナットを手で締めましょう。このとき、配管の細い方と太い方を間違えないようにしましょう。
初めは太い方の配管を接続しました。
STEP.2
続いて細い方の配管も同様に接続していきます。
STEP.3
接続部のオス側をスパナで固定して、メス側のフレアナットをトルクレンチで締めます。あまり強く締めすぎると、銅管がつぶれてガス漏れの原因になります。
逆に緩すぎると、同じくガス漏れの原因になります。
常に一定の力で締めるためにはトルクレンチを使用しましょう。
もう片方の配管も同じようにスパナとトルクレンチを使ってフレアナットを締めます。
STEP.4
フレアナットの締め込みが出来たらドレンホースを取り付けましょう。
ドレンホースを取り付けたらビニールテープで固定します。
STEP.5
室内機側の配管パイプと室外機側の配管パイプの断熱材が重ならないように切断し、室内機側の配管パイプに付いている断熱材をビニールテープで留めます。
次に配管パイプとドレン配管、Fケーブルをまとめ、ビニールテープで留めます。
STEP.6
室外機を設置する場所を想定して、ある程度の間隔を開けて数か所をビニールテープで仮留めします。
STEP.7
室外機を置く場所まで接続配管を引き回して、必要な長さを測り、カッターで断熱材に切り込みを入れます。
STEP.8
断熱材をはがしたらパイプカッターで銅管を切断します。
STEP.9
切断できました。
もう片方の配管も同じように切断します。
STEP.10
それでは配管にテープを巻いていきましょう。
配管パイプとドレンホース、Fケーブルをまとめます。先程、仮留めしたテープの上から非粘着性のテープを巻いていきます。
このとき、テープは下から上に向かって巻いていくのがコツです。これで雨水の侵入を防ぐことが出来ます。
また、化粧カバーを本来付けておくのが長持ちさせるには重要です。化粧カバーがあるのと無いのでは劣化の速度が違います。
STEP.11
室内機側の配管パイプの接続部分までテープを巻きます。
そのあとビニールテープで固定します。
STEP.12
出来ました。
4.室外機側の配管を接続しよう
STEP.1
室外機の側面にあるカバーを外します。
STEP.2
電線の固定具や端子台カバーも取り外します。ドライバーでネジを緩めます。
STEP.3
端子台カバーも外します。
STEP.4
配管を接続する長さのところで、配管パイプの断熱材に切れ目を入れます。
STEP.5
配管にフレア加工を施します。
まず、チューブカッターを使い、配管パイプをカットします。
STEP.6
フレアマンを使ってフレア加工を施します。
STEP.7
フレア内部にオイルをスプレーしてから接続部の軸心と合わせ、手でフレアナットをしっかり締めつけます。
STEP.8
その後、トルクレンチで確実に締めます。
STEP.9
室外機への配管接続が完了しました。
4-1.Fケーブルを接続しよう
STEP.1
Fケーブルを皮むきして、銅線だけの状態にしておきます。
STEP.2
Fケーブルを取り付けていきます。
赤、白、黒の電線を端子台に接続します。電線の芯線が隠れるまで、端子台の穴に押し込みます。
STEP.3
差し込みが完了したら端子台カバーを被せ、ネジで固定します。
Fケーブルの外装部の付いてる所をケーブル固定バンドで固定します。電線が側面カバーと接触しないように取りまわして下さい。
5.真空引きをしよう
エアコン工事をする時に必ず行わなければいけない作業の一つに真空引きがあります。
真空引きは主に真空ポンプと言われる機材で行います。
真空引きは配管内の空気や水分を抜き取り真空状態にする事です。この作業を怠ると冷えない、温まらないなどの不具合が起きたり故障の原因に繋がる事もあります。
5-1.真空引きの手順
STEP.1
サービスポートにチャージバルブを取り付けます。
サービスポートと真空ゲージをチャージホースで繋ぎました。
STEP.2
真空ポンプの電源を入れて真空ゲージのバルブを開け、真空引きを開始します。
STEP.3
約15分から20分間、真空引きを行いましょう。
そのあと、真空ゲージの針を確認し、ポンプ側のバルブを閉めて真空ポンプを停止します。
ゲージのメモリが-0.1MPaになっていれば大丈夫です。メモリが動くようであれば真空状態になっていない証拠です。
配管の繋ぎ目から空気が漏れている場合はゲージの針が0の方向に戻っていきます。
その場合はフレア接続部を締めなおし、もう一度真空引きをして様子を見ましょう。
STEP.4
真空引きが完了したらサービスポートからチャージホースを取り外しましょう。
STEP.5
サービスポートにバルブキャップを取り付け、モンキーレンチでしっかり閉めましょう。
STEP.6
液管側(送り側)の細い方のバルブを六角レンチで反時計回りに90度開き3秒程度で素早く締めます。
このとき必要になるのが六角棒レンチです。一瞬バルブを開いて閉じた時にガスが流れる音でガス漏れがないことを確認します。このとき、ガス漏れ検知スプレーや石鹸水なんかも使えばさらに正確にチェックすることが出来ます。
ガス漏れが無いことが確認出来たら、配管接続部の送り側と受け側の順にバルブを開けて、配管内にフロンガスを充てんさせましょう。
STEP.7
バルブキャップを元通りに取り付けます。
モンキーレンチを使ってしっかり締めましょう。
STEP.8
カバーをはめてネジで固定します。
6.パテ埋めをしよう
雨や虫が部屋の中に入ってこないようにパテで穴を塞ぎます。
パテ埋めができました。
これはセンスの問題なので見栄えを気にしないのであれば、あまりこだわる必要はないかもしれません。
7.試運転をしよう
最後に全面パネルを取り付けて、試運転を開始します。
冷たい空気が出てこれば成功です。
8.まとめ
いかがでしたか?エアコンを取り付けるのは時間は掛りますが、作業自体は難しくはありません。手順どおり行えば自分で取り付けも出来てしまいます。工具や配管などはホームセンターに売っているので、必要な場合は購入してから行ってください。
また、エアコンを業者に依頼するときはエアコン取り付け依頼をする際に損をしない為の10の知識を読んで知識を付けておくようにしてください。
参考になったなら幸いです。