冬の時期にエアコンを動かしたけど全然暖まらなくて寒い夜を過ごした経験はありませんか?夏の時期にエアコンが効かないのも大変ですが冬に暖房が使えないのもまた一苦労ですよね。
その原因はさまざまですが、ひと手間加えるだけでエアコンの効きが改善されたり、部屋が暖かくなったりします。
故障した場合は、当然メーカーを手配することになりますが、本当に故障なの?と言う判断も一般の方には難しいものです。
そこで、このページではエアコンが暖まらない時に自分で出来る改善方法やメーカー依頼をしなければいけないケースなどを紹介していきたいと思います。
お困りの方は参考にしてください。
Contents
1.エアコンの暖房の仕組みってどうなってるの?!
あまり気にした事が無い方も多いと思いますがエアコンはどのようにして冷えたり、暖めたりしているのでしょうか。
エアコンが暖まらない、冷えない場合は何かしらの原因が必ずある為、構造を少しでも理解しておくことが重要です。
この章では軽くエアコンの仕組みを紹介しておきます。
エアコンの冷房と暖房は運転の仕方が違います。
簡単にいうと、エアコンのしくみは気化熱を利用したもの。エアコンの室内機と室外機の間にあるパイプには冷媒が入っていて、圧縮機を通して気体になったり液体になったりしながら循環している。冷房の場合は、室外機から液体の冷媒が室内機に送られると、冷媒は気体に変えられて、このときの気化熱で部屋から熱をうばい、冷たい空気を室内に放出する。暖房の場合は、この冷媒の流れる向きを逆にして、室外の空気から熱を奪った冷媒を圧縮機で高温・高圧にして、室内機の熱交換器に送り、温かい空気を放出しているのだ。
2.エアコンが暖まらない時に確認したいポイント
この章では修理を呼ぶ前に自分で改善出来るケースを紹介していきます。まずは、トライしてみましょう。
2-1.暖かい風は出ているけど風量が弱い場合
エアコンから暖かい風は出ているが風量が弱く部屋が中々暖まらない場合は以下で紹介する個所を確認してください。
2-1-1.吹出口に物を置いていないか確認しよう
通常はエアコンの室外機が外に置かれていると思います。
外に出て確認してみてください。
室外機が吊るすタイプか床に設置するタイプかでも変わりますが、床に設置するタイプの場合、室外機の吹出口の前に物を置いていませんか?自電車や植木などを置いているとエアコンの効率が悪くなり、暖房の効きが悪くなります。
もし、現時点で物を置いている場合は吹出口から30cmは離すようにしてください。
2-1-2.吸込口にホコリが溜まっていないか確認しよう
室外機の裏側にアルミフィンと言われる部分があります。そこから風を吸い込む構造になっていますが、長年使用している場合、アルミフィンの部分にホコリやゴミが付着します。
目詰まりしたアルミフィンは風を吸い込めなくなる為、暖房能力が低下することになります。
もし、ホコリやゴミがびっしり付いている場合は、掃除機で吸いとったり、ブラシを使って掃除をしてあげましょう。
2-1-3.室内機の吹出口をふさいでいないか確認しよう
室内機の吹出口をカーテンや家具でふさいでいませんか?室内機の真下に大きな棚を置いていたりカーテンが邪魔をして吸排気を邪魔している事があります。また、窓から熱が逃げることで部屋の温度が下がる事があり、遮光カーテンなどで内気を逃がさないような工夫をしてあげましょう。
2-2.暖房が止まり、再度運転が始まった場合
エアコンは外の気温が低く室外機のアルミフィンに霜が付くと自動で霜取り運転を始めます。室外機は低温に弱い性質があります。もし、いつもどおり使用していて暖房の運転が突然止まった場合は、15分ほど様子を見てください。再度、運転が始まれば霜取り運転をしていた可能性があります。
霜は室外機のアルミフィンに付くたびに霜取り運転が行われます。なので故障ではありません。また、霜取り運転後に室外機の下から出ているドレンホースから水が排出されるハズです。確認してみましょう。
また、寒冷地などでは外気温度が低すぎる場合、暖房能力が落ちることがあります。暖房運転が突然止まる時は霜取り運転時だけではなく、室外機の吸込、吹出口の回りをふさいでしまっている場合も同様に起きることがあります。
2-3.エアコンの容量と部屋の広さを確認しよう
買ったばかりのエアコンや移設した際の新居にてエアコンの効きが悪い場合、確認しておきたいポイントがあります。それは部屋の大きさに見合ったエアコンを設置したかという点です。エアコンの種類にもいくつかあり、容量の小さいエアコンを大きな部屋に設置すれば、当然効きも悪くなります。すると部屋が暖まらない、冷えないなどの現象が起こります。
2-3-1.畳数のめやす
家電量販店に行くとエアコン表記が8~10畳用等の記載があるのを見たことはありませんか?
多くの方は8~10畳程の部屋に適しているエアコンだと思われるかもしれませんが、実は違います。
正確には木造作りの部屋なら10畳、鉄筋住宅なら8畳ですよ。
という意味になります。なんだかややこしいですよね。しかし、8~10畳と記載されていたら誰でも、それくらいの部屋なら対応しているんだと先入観を持ってしまうのは理解できます。
しかし、ここに落とし穴があって大きさを間違えて購入してしまうと鉄筋住宅10畳の部屋だと全く冷えない、暖まらないなどで失敗してしまう事もあります。
それは移設時も同じです、単純な話1kタイプの部屋から1LDKタイプの部屋にエアコンを移設した場合も、エアコンの能力が小さければ効きが悪くなるのは当然です。
2-4.室内機のエアフィルターを確認しよう
室内機側にはエアフィルターと言われるフィルターが取り付けられています。あなたも、一度くらいはフィルター掃除をしたことがあるのではないでしょうか。
このエアフィルターを長期間放置しているとホコリが溜まり風の通り道をふさいでしまうことになります。
もし、暖房の効きが悪い場合はフィルターのお掃除をしてみましょう。フィルターの掃除方法はエアコンが冷えない時に確認したいポイントとその対処法を参考にしてください。
また、エアコンクリーニングもエアコンの効きが悪い場合にしておくといいかもしれません。
2-5.ガス漏れしていないか確認しよう
エアコンが暖まらない時に一番原因として考えられるのがガス漏れです。エアコンは室外機、配管、室内機にガスを循環させて動いています。
そのガスが漏れるとエアコンが暖まらない、冷えないと言ったトラブルが起こります。ガス漏れの多くは取り付け時の施工ミスが関係している事が多く、その次に配管の劣化が考えられます。
本来であれば、施工した業者に問い合わせて再施工をしてもらわないといけません。ガスが抜けていた場合、ガスの入れなおしが必要になるからです。
またガス漏れの確認方法はフレア接続部分に石鹸水を垂らしたり、窒素ガスを使用して確認しますが、素人が行ってもガスの補充やフレア加工は敷居が高い為、施工業者に依頼する必要があります。
本来であれば取り付け時に真空引きをしてガス漏れの確認をしておけば問題ないのですが、真空引きを省略する施工業者もいるためにこのようなトラブルが起こりやすくなるのです。
3.まとめ
暖かい風は出ているけど風量が弱い場合
室外機の吹出口、吸込口を確認。
ホコリやゴミが付いていないか、室外機の回りに物を置いていないか確認。
暖房運転が止まり、再度動き出した場合
霜取り運転を行っている可能性がある為、15分ほど様子をみる
室外機の下のドレンホースから水が垂れていないか確認。
エアコンの容量と部屋の大きさを確認
エアコン購入時や移設時にエアコンの性能と取り付ける部屋の広さを確認
室内機エアフィルターが汚れていないか確認
室内機のエアフィルターがホコリで汚れているとエアコンの性能が発揮できません。フィルターのお掃除やエアコンクリーニングをしてあげましょう。
ガス漏れしていないか確認
施工ミスや配管の劣化でガス漏れするケースが多く、エアコンが冷えない、暖まらないと言ったトラブルが多くなります。施工業者に再度点検してもらい、必要であればガス補充をしてもらってください。