トイレのつまりは日常ではよく起こることだ。
突然起こるトイレの詰まりに慌ててしまう人も多いはずだ。
便器から水があふれてきた。
間違えて固形物を落としてしまった。
トイレの流れが最近悪いから、間違って何か落としたのかな。
トイレのつまりって自分で修理出来るのだろうか。
業者に頼んだ場合いくらくらい掛るのか心配。
あなたは現在そんな事にお困りではないだろうか。
因みに、もしあなたの家のトイレが詰まってしまった場合、あなたはどうやってそのつまりを解消するだろうか。
多くの方はトイレのつまりと言えばラバーカップをまず始めに思い浮かべるだろう。
よく学校にもおいてあったあのシュポシュポのやつだ。スッポンと呼ぶ人も多いだろう。
ほとんどのトイレのつまりはラバーカップで直ってしまうことが多いが、家に無いという方も多いハズだ。
ちなみに、ラバーカップはホームセンターに行けば必ず置いてあるので準備してしまえばすぐにつまりを解消することができる。
だからと言って近所にホームセンターが無い方も多いと思う。遠くまで買いに行って直らなかったら手間と時間だけ取られてしまうことになるので、不安な方も多いはずだ。
しかし、家にあるもので直す事が出来る方法がある。
それはお湯を流して待つだけでつまりを解消する方法だ。
近くにホームセンターが無い場合や、すぐに準備できないときはこの方法で試してみよう。
よって、このページではお湯を使ったつまりの直し方を説明する。
また、お湯で解決できない重度な詰まりの場合の対処法や業者に依頼した場合の目安となる料金なども合わせてご紹介していく。
是非、参考にしてほしい。
Contents
1.トイレのつまりって何!?
あなたはトイレの詰まりを経験した事はあるだろうか。いつも当たり前の様に使って、何気なく利用しているトイレだが、時には水が便器いっぱいに溢れてきて、その水が床にまで到達してしまうのではないかと思うような、あの恐ろしい瞬間を経験している人も中にはいるだろう。
確かにトイレはある程度の水流と勢いがあるのである程度は流れてくれる。しかし、軽い気持ちで何でも安易に流してしまう方も実際多く、それが原因で詰まってしまう。
主にトイレの詰まりはS字トラップと呼ばれる部分で詰まる事が多い。通常、水を流すとタンク内の水が便器に流れていき、その水流と勢いを利用して配管の奥まで流し込む構造になっているのだが、便器はS字トラップと呼ばれるSの形をした造りになっている事が多い。
ではなぜ、S字の様な造りになっているかご存じだろうか。きっと知らない方も多いはずだ。実はS字の様な造りをしているには理由があるのだ。S字部分で詰まりやすいなら、そんな構造にしなければいいと思う方もいるかも知れない。
トイレにも便器の下には排水管が通っていて、汚物やトイレットペーパーを流すとその排水管まで運ばれて、最終的には屋外の枡まで流れていく仕組みだ。しかし、その排水管は常に水で浸されている訳ではない。トイレを流した時は一時水で浸されることになるが、使っていない時は真空状態になる。つまり、真空状態の排水管には虫が発生するのだ。
そして、真空状態になった排水管を通って虫が部屋にまで上がってきてしまことになる。そこで、重要になるのがS字トラップだ。Sの形をしていれば水が完全に流れていかない仕組みをつくる事が出来る。
S字になることで流れきれなかった水(封水と呼ばれる)がフタの役割をしてくれる。この部分が水回りには非常に重要で虫や悪臭を防ぐ役割をしてくれるのだ。
よって、S字にするのはこのためなのだ。詰まりやすい個所である反面、非常に重要な役割をしているのをご理解いただけたと思う。
画像でS字トラップの事を少しご紹介させて貰ったので何となく理解しておけばいいだろう。
因みにS字トラップはトイレだけではなく台所や洗面所にも使われている。
次にトイレつまりの重症なケースとしては排水管での詰まりだ。先程紹介させて貰ったS字トラップを越えて排水管の奥の曲がり部分やお風呂、洗面所などの排水管の合流部分で詰まる事も珍しくない。
台所、洗面所、洗濯機、お風呂は雑排水と言われており、トイレは汚水と言われる。配管は別系統になっておらず、途中で他の排水管と合流しているケースもあるのだ。
その場合は、お風呂が詰まったら、トイレも詰まっていたり等、いくつかの箇所で詰まりが見られる事になる。この場合は排水管を掃除しないといけないので、ご自身で作業するには非常に難しい。
少し脅かすような話になってしまうが排水管の奥で固形物が引っ掛かったりすると、最悪床を剝して排水管を改修工事をしなくてはいけなくなるような大がかりな修理になるケースもある。
そうならない為にも、正しい使い方を守る必要があるのだ。
2.知っておきたいトイレが詰まる前の前兆
実はトイレがつまる前に違和感を感じるケースがあるのだ。トイレを流した後何か変だなとか、いつもと何か違うなと思った事はないだろうか。
全ての詰まりに当てはまる事ではないのだが、トイレの詰まりにはいくつかの予兆とも言える変化があるのだ。しかし、それに気付かずにむやみに流してしまうと完全に詰まった際に大変だ。
汚水が便器を超えて溢れてきたら掃除も臭いも大変だ。そうならない為にも、詰まりの前兆を感じたら対処してあげる事が重要なのだ。
では、トイレの詰まりの前兆って何??と言うのをご紹介したいと思う。
水の流れが悪くなっている
トイレにも完全に詰まってしまうケースと、流れるには流れるのだが、流れが悪くなっているケースがある。当社でも数ヶ月前から流れが悪くなっているんだけど、一応流れるからそのまま使っていた。しかし、最近症状が悪化してきたから直すことにした。そんなお言葉を時々耳にする事がある。
しかし、こういった症状の時は自分自身、何が原因かわかっていない事が多い。しかし、トイレを流した時にいつもと何か違うという違和感は少なからず感じている事が多いのだ。
トイレは多くの方のリラックス出来る場所の一つだと思うが、気づかないうちにポケットの中身が便器に落ちていたり、消臭剤のキャップや、固形物を知らぬ間に落としているケースが多々あるのだ。実際当社でもそういったお客様を何回も対応させて頂いた経験がある。
そして、そのまま便器の水を流すと固形物がS字トラップに引っ掛かり水の流れる道を狭めてしまうことになる。つまり、それが水の流れが悪くなっている原因だ。しかし、完全に塞がっている訳ではないので使用上はひとまずは問題ない。
しかし、だからと言ってそのまま放置しておくのは絶対ダメだ。ひとまずは、流れている水もトイレットペーパーを大量に流した場合や大便が引っ掛かったりすると完全に塞がってしまうことにもなりかねない。
それだけではなく、S字トラップを越えて排水管にまで流れていってしまったら手遅れだ。手を突っ込んで取り除けるような物ではないから大掛かりな作業になってしまう。固形物は溶ける物ではないので気が付いた時点で早めに取り除く事が重要だ。
水を流した後にゴポゴポ言ってませんか!?
つまりの前兆の一つに異音がある。トイレを流した後にゴポゴポ異音がしたことは無いだろうか。これにはいくつかの原因が考えられるが、1回ではなく1週間、1カ月などの長期で続くようであればトイレの危険信号だ。
通常はトイレを流すとザーッと音を立てて流れていくのが基本だが、流した後にゴポゴポ等の異音がトイレや他の箇所からもする場合は排水管内での異常が考えられる。
排水管内での詰まりが原因で水が停滞することで空気が溜まり水が空気と一緒に流れていく音であったり、空気の水圧が関係していたり原因は様々だ。
水はスムーズに流れるのだがゴポゴポ音がする場合は便器内にある封水が引っ張られて音がなっていることも考えられる。この症状はトイレを流すとキッチンやお風呂などの他の排水溝でもゴポゴポ音がする事が多く確認されているのだ。
また、その日が大雨だったりすると音がするケースがある。これは下水管に多量の水が流れ込んだことによって空気が上に押し上げられその空気がお風呂場、トイレなど排水口から出てくるのだ。この逆流現象が原因でゴボゴボと音が発生する。
しかし、今まで音がしなかったのに突然音が鳴るようになったら排水管の詰まりの可能性が大だ。ポンプや薬剤を使って詰まりを解消することで音はならなくなるはずだ。
3.トイレがつまってしまう原因を知ろう
トイレのつまりにはさまざまな原因があるが、大抵が便器の中にトイレットペーパーや、ティッシュペーパー、固形物を流してしまい、便器の奥で水の通り道をふさいでしまっている為に、水が流れなくなってしまっていることが多い。
トイレの排水経路はまっすぐ伸びているわけではなく、S字になっている箇所があってそこにものがつまりやすくなっているのだ。
トイレットペーパーを必要以上に流したり、水に溶けにくいティッシュペーパーを流したりするとつまりの原因になってしまうのだ。
また、携帯電話やボールペン、子供がおもちゃを便器に落としてしまったりするとその固形物が排水管にはさまってしまう。
固形物がはさまった状態でペーパー類を流してしまうと、その固形物がペーパの通り道をふさいでしまうことになる。
よって、便器になにかものを落としてしまったら流してはいけない。
排水経路の奥まで固形物が流れてしまったら、便器を一度取り外さないといけなくなることもあるからだ。
トイレのつまりの原因に関しては知っておきたい!トイレつまりの原因を読めばより理解が深まるだろう。
3-1.レバーを正しく使う
トイレのレバーには大・小と分かれているのをご存じだろうか。正直なところあまり意識して使い分けている方も多くないはずだ。
じかし、大・小で分かれているだけあって使い分ける事は重要だ。小便の時は少ない水で流すように小のレバーを使う。
一方で大便を流す時は大のレバーを捻って流す必要がある。これはメーカーが適切な水量で流せるように研究して定めている水量なので守ってやらないと流れきらないままになってしまう事がある。
つまり、流すのに必要な水量を満たしていないということになる。そうなると、結果的に詰まってしまうのだ。水量不足がつまりの原因になる事も多いので覚えておくようにしてほしい。
3-2.ペットボトルをタンクに入れてないか!?
節約に励んでいる主婦なら一度は試したことがあるのではないだろうか。
ペットボトルをタンク内に入れて節水をしているケースだ。
時々修理に行くと見かけるこの方法だが実は詰まりや水漏れのトラブルを引き起こすのでNGだ。
タンク内の水量は少なくなるから水を流す量も減る。つまり節水出来て良いことづくし!!と思うかもしれないが流す水量が減る事で詰まりが起こりやすくなる。そうなると修理代も余計に掛るのだ。またそれだけではなく、タンク内の部品に干渉して水漏れなどのトラブルにも繋がるのだ。多いのはフロート弁に引っ掛かって弁が開きっぱなしになり便器に水が流れ続ける現象だ。そうなると節水の為に行っていたのに意味がなくなってしまう。もし、心当たりがある方は早めに取り除いておこう。
3-3.弊社が経験したトイレ詰まりの原因物
実際、弊社に修理の御依頼をして頂いたお客様の中からあった事例を紹介していこうと思う。参考程度に目を通しておいてほしい。
3-3-1.汚物
これは一番基本的な詰まりで、一番多いケースがこの汚物だ。ラバーカップや真空ポンプで除去可能だ。
3-3-2.紙やティッシュペーパー
トイレットペーパーが無くなるとティッシュペーパーを利用してしまいがちだが、ティッシュペーパーはトイレットペーパーと違い水に溶けないので詰まりやすいのが特徴だ。しかし、まだ固形物ではないので比較的簡単に解消できる。ラバーカップや真空ポンプ、薬剤で溶かしたりして解消してあげよう。
3-3-3.スマホ
スマホが普及してから便器に落とす人が多くなった。それまでは携帯電話などが多かったのだが、皆トイレにスマホを持って行くので知らぬ間に落としていたりする。取り除く際は便器を取り外さないといけなくなる。
3-3-4.おもち
なぜかおもちを流してしまった方がいた。溶けそうで溶けなそうな微妙なケースだがポンプや便器脱着作業が必要になる。
3-3-5.リンゴ
りんごを落としてしまった方も中には居た。
3-3-6.ペットの便を包んだ紙
ペットの便を紙に包んでトイレに流す方も多いはずだ。問題はないのだが、必ずトイレットペーパーを使うようにしてほしい。それと、一気に流すと詰まり易くなってしまうので量が多い場合は数回に分けてから流すように工夫をしよう。
3-3-7.ネコの砂
ネコを飼っているかたは経験があるかも知れないが、ネコ用の砂が市販で売っていて、便器に流せるようになっている。ネコを飼っていないと知らないと思うが、どうやら水に溶けるらしく安易に流す方が多い。しかし、いくら水に溶けるからと言っても一気に流すのはやめておこう。つまりの原因になるからだ。
3-3-8.生理用ナプキン
ラバーカップで数回やってみよう
3-3-9.消臭剤などのキャップ類
気づかぬ内に落としている事があるので、注意しよう。当然水に溶けないので便器を外して取り除いてあげる必要がある。
3-3-10.子供のおもちゃ等
子供はおもちゃを持ったままトイレに行く事が多く、詰まりやすくなります。便器を取り外す必要があります
4.お湯を使ってつまりを解消しよう
さて、ここまで読んでトイレのつまりについてある程度理解出来たのではないだろうか。実際、頭でわかっていても直らない事には意味がない。そこで、次の章ではいくつかの修理方法を紹介していく。自宅にあるもので解消できる方法から業者に依頼しないと解決できない方法までいくつか紹介するので是非参考にしてほしい。
それでは、まずはじめにお湯を使ってつまりを解消する方法を見ていくことにしよう。
固形物を落としてしまった場合はこの方法はNGだ。
飛ばしてしまおう。
4-1.始めにバケツやヤカンを使ってみよう
お湯を流す前に、一度バケツやヤカンで水を流してみよう。
なぜなら、これだけで直ってしまう場合も多いからだ。
トイレが詰まった場合、放置しておくだけでも勝手につまりが解消されることも多いので、始めにバケツに水を汲んで流してみてほしい。
その際の注意点としては以下の2つだ。
・高い位置から水を流す
・勢いよく一気に流さない
高い位置から流すことで、水に勢いを持たせることができる。その勢いでつまりが奥に流されるからだ。基本的にトイレットペーパーは水に溶けるようになっていて、時間が経つとふやけてくるのだ。つまり、詰まりの初期は全く流れない場合でも数時間後には流れていく事もある。
そこで、少しでも水圧を掛けて奥に流そうとする方法がバケツを使った方法なのだ。
勢いよく流したほうがよさそうだが、便器の排水口の穴が小さいと、勢いよく水を流しても十分な水流を作れないのだ。
よって少しずつ流すことをおすすめする。即効性は期待できないかもしれないが、軽度なつまりであればこれだけで解消出来てしまうケースもあるのだ。
もし、これだけで直った場合はお湯を使う必要はない。ハンドルを回してしっかり流れるか確認してみよう。
気を付けてほしいのが便器の水が少しづつ引いていけばいいのだが、全く水位が変わらない場合、水を注ぐと便器から溢れてしまうことになるので調節しながらおこなっていこう。間違えても、レバーを回さないように気をつけよう。水が溜まっている便器から完全に溢れてくるからだ。
4-2.お湯を使う
もし上記の方法で解消しない場合はお湯を使ってみてほしい。
このとき注意しなければいけないことをお伝えする。
・熱湯は使わないことだ。ここは重要だ。
なぜなら熱湯を便器に流したら、便器が割れてしまうおそれがあるからだ。
便器は陶器で出来ているので熱湯には弱いのだ。
便器が割れてしまったら交換しなくてはいけなくなる。
そうなったら、大事なのでくれぐれもぬるま湯程度にしておこう。
考え方としてはお湯を使うことでペーパー類をふやかしてつまりを直す方法だ。水よりもお湯の方がふやけやすいのは説明する必要もないはずだ。
それでは手順をお伝えしよう。
- 鍋、若しくはやかんでお湯を作ろう(40℃~50℃)が理想的
- 半分ほどお湯を便器に流す(この際つまりが原因で便器に水があふれてきそうだったらバケツで水をすくっておこう)
- 1時間ほど放置する(この際お酢と重曹を入れておくと効果的だ)
これでつまりが解消されれば完了だ。もし、それでも解消されない場合は数回同じ作業を繰り返そう。その際いきなりハンドルを回さずに少しずつお湯を流して流れるか確認する必要がある。
しっかり流れることが確認できたらハンドルを回して最終確認しよう。また、お湯を使った方法に関してはラバーカップを使ったトイレつまりの直し方でも触れているので読んでおくといいだろう。
4-3.お湯を使う時に注意しなければいけないこと
トイレのつまりを直すときに、全てがお湯で対応できるわけではない。しかし、お湯は自分の家にあるもので試す際に一番手軽に誰でも出来る方法だ。
また、お湯を使うときは今自分の家のトイレが何が原因で詰まっているのかを知る必要がある。
もしそれがわからないまま、無暗にやっても効果は得られない。
それでは、お湯を使って直るケースをお伝えしておこう。
1.トイレがつまってしまう原因を知ろう。でもお伝えしたとおりトイレのつまりにも種類があることは先述した通りだ。
4-4.お湯を使っていいケース
お湯を使って直る場合は汚物やトイレットペーパー、ティッシュペーパーなどの紙類を流したときだけだ。
なぜなら、お湯を使う理由は詰まった紙類をふやかして、排水管の奥に流し込むためだからだ。
ラバーカップなどは吸引することで水流が発生し奥に流れるか、手前に押し出されるかで解消されるが、お湯を流すときはつまっているものが奥に流れていくだけになってしまう。
よって、自分の家のトイレに何が詰まっているのか判断する必要があるのだ。しかし、お湯と言っても熱湯はNGだ。便器は陶器で出来ているので熱に弱い為、熱湯を注ぐと割れてしまう恐れがあるので気をつけよう。
因みに40℃くらいの温度を目安に行うようにしよう。
お湯を使って直す場合は、即効性は期待できない。もし、すぐにでも直したいと思うのであれば次の章に移るようにしよう。
4-5.お湯を使ってはいけないケース
お湯を使ってはいけない場合の代表的な例が固形物だ。
例えば、携帯電話、ペン、おもちゃなどがつまって水が流れなくなっている時は、絶対にお湯を流してはいけない。
また水もそうだ。
なぜなら、固形物が詰まっているところを、また奥に押し込んでやることになるからだ。
固形物が奥に押し込まれてしまうとS字になっている排水管部分に固形物がつまってしまい、解決には至らなくなる。
もし、S字配管に固形物が挟まると便器自体を外さないといけなくなってしまう。
そうなると大変だ。
業者を呼んで高いお金を払って修理してもらわなくてはいけなくなる。
よって固形物を落とした場合はお湯を使うのはNGだ。
しかし、トイレは突然詰まる事が多いので、原因が分かっていない方も多いはずだ。弊社に御依頼頂くお客様の中でも何も流した記憶は無いけど、突然詰まってしまったとおっしゃる方が多いのも事実だ。そういった場合はお湯を流して固形物を奥まで流し込むリスクを考えるよりも、便器を外して固形物を取り除く方法にシフトチェンジする方が賢明だろう。
お湯を使っても必ずつまりを解消できる保障はない。そして、何よりも時間が掛ってしまう。生活する上でトイレが使えないのはかなり不便なはずだ。もし、即効性を求めたいのであれば次に紹介する方法で試してみよう。
5.ラバーカップで詰まりを解消
お湯を使っても流れていかない時は、ラバーカップを使うようにしよう。ラバーカップには和式用、様式用の二種類があり、その家のほとんどが様式用を使うことになるはずだ。
しかし、最近は便器の形が特殊になってきて節水型のトイレが普及している。節水型トイレは水を節水できる分、詰まりやすいのがデメリットだ。また節水型トイレにフィットしたラバーカップも販売されているほど普及率は高くなっている。
自分の家が節水型のトイレだと様式用のラバーカップを使用しても真空状態が作れなくて詰まりが解消できないケースも多いので、自分の家のトイレのタイプを調べてからラバーカップを購入しに行くようにしよう。
また、ラバーカップにも正しい使い方があるので間違った使い方をしていては一向に詰まりは解消されない。そこで、この章では正しいラバーカップの使い方を紹介していくので手順どおり実践してみてほしい。
5-1.ラバーカップの種類
ラバーカップの種類をいくつか紹介するので参考にしてくれ
5-1-1.和式用ラバーカップ
和式用のトイレは今はほとんど見かけなくなってはいるが田舎や学校、役所に行けばまだまだ普及している。そして、和式用のラバーカップと言うのもあるので、それに合ったタイプを使うといいでしょう。ちなみに和式用ラバーカップはデッパリが無くお椀の様な形をしているのが特徴だ。
5-1-2.様式用ラバーカップ
現在では殆どのトイレがこの様式トイレだ。一番普及率も高く様式用のラバーカップさえあるくらいだ。因みに様式用ラバーカップは和式用ラバーカップと異なり出っ張りがあるのが特徴だ。これは便器の形に合わせてラバーカップのゴムと便器を密着させる事が出来るような構造になっているのだ。
5-1-3.節水便器用ラバーカップ
最近普及しているのが節水型のトイレだ。節水型のトイレは従来のトイレと形が少し異なりラバーカップも節水用の便器にフィットするような作りになっている。形は帽子のツバの様な物が付いているのが特徴だ。基本的には万能タイプなので、もしラバーカップ選びで迷ったら万能タイプを購入しておけば問題ないはずだ。
5-2.ラバーカップの使い方
ラバーカップを使う時は便器の回りをゴミ袋などで封をして水がはねないように、対策をしておこう。そのまま、ラバーカップをシュポシュポやると水がはねてしまう。もし、汚水などで水が汚い場合は自分に飛んできてしまう。
それを防ぐ為にもゴミ袋を使うようにしよう。
ビニール袋の中央にハサミで穴をあけてラバーカップの棒が貫通するように工夫が必要だ。
ビニール袋の端はビニールテープを使って固定するようにしておく。これで、思いっきりラバーカップを使う事が出来る。
その状態でラバーカップを便器と密着させ押して、引いてを繰り返していこう。
ビニール袋をすることで水がはねないようになり、思いっきり作業をする事が出来るのだ。
また、汚物などが溜まっている時はとくにビニール袋は必要だ。
自分に跳ね返ってくる事が多いからだ。
軽度な詰まりであればこの作業だけで簡単に詰まりが解消してしまう事も珍しくない。しかし、いくらやっても詰まりが解消しなければラバーカップの使い方が間違っているか、詰まりが頑固で流れていかない事が考えられる。
このとき、数回で詰まりが抜けるケースから何回もやらないとつまりが抜けないケースがある。実際それはプロの私達でもやってみないとわからないところだ。あきらめずに根気よく作業を繰り返してあげよう。つまりが抜けた時の爽快感は言葉では表現できないくらいだ。
もし、ラバーカップを根気よくやっても詰まりが解消されない時は次に紹介する方法に挑戦していこう。
6.薬剤を使って詰まりを解消する
ラバーカップは身近な道具のひとつなので、試される方も多いはずだ。
しかし、詰まりの種類によってはラバーカップでは抜けないケースも多い。
そうなると、業者に頼もうと考えるかも知れないが、まだ自分で試す方法はいくつかある。
その一つに薬剤を使った方法だ。
また、強力な薬剤なので市販では販売されておらず、購入するには署名が必要となる。しかし、簡単に手に入るので試してみてはいかがだろうか。
市販で販売されている薬剤では効果が薄く即効性が期待できない。そこで、プロも使用するピーピースルーと言う薬剤を使って詰まりを解消する。ピーピースルーにもいくつかの種類があり即効性の高いのが画像で紹介しているピーピースルーkだ。かなり強力なので使用上の注意書きをしっかり読んで、必ず正しい方法で使用しなければならない。あと、刺激が強いのでゴーグルやマスクなども準備してから作業するようにしたい。現在はインターネットで誰でも簡単に購入出来てしまうので一家に一つはあった方がいざと言う時に便利だ。
そして効果は絶大だ。
6-1.薬剤の使い方
薬剤は流し、トイレ、洗面、浴槽の排水が流れない時に使用する。固形物は溶けないので効果が出ない。
汚物や紙類などの溶ける物質にだけ薬剤は効果を発揮してくれる。
初めに、適量を便器の中に撒きいれて様子を見よう。水と合わさるとシュワシュワ音を立てながら、熱くなる。
中の詰まりに薬剤が届いて汚物を分解してくれるのだ。約10分ほど待ってみて、効果が薄いようであれば再度薬剤を投入してを繰り返していく。
最後にバケツに水を汲んで流してみよう。スーッと流れていけば成功だ。
ちなみにだが、薬剤や薬剤を入れた液体は手で触らないように気をつけよう。また、刺激が強いのでゴム手袋やマスクなどをしてから行うようにしてほしい。プロも使う!ピーピースルーの超効果的な使い方でも使い方を紹介しているので参考にしてくれ。
7.真空ポンプを使って詰まりを解消する
先程薬剤を使って詰まりを解消する方法を紹介したが、それでもダメなら真空ポンプを使うしかない。
真空ポンプにも種類があるが、ラバーカップの約5倍の吸引力があり効果は絶大だ。大抵の詰まりはこの真空ポンプで解消出来てしまう。業者が使う定番アイテムと言えるだろう。
そして、使い方は簡単だ。便器の排水溝にポンプを当てて、レバーを引いて、押してを繰り返すだけだ。真空ポンプを使えばラバーカップや真空式パイプクリーナーで取れない詰まりでも簡単に抜けてしまう事もあるのだ。これこそ、一家に一つは持っていたいアイテムと言えるかもしれない。そして、この真空ポンプもネットが普及した今だからこそ誰でも購入することが可能だ。しかし、金額的にも高額な為、業者を呼んで修理してもらった方が安あがりなケースも多いので、もしつまりが抜けなかった事を考えると悩ましいところかも知れない。
7-1.真空式パイプクリーナーを使おう
詰まりを解消する為の道具として真空ポンプは大きな成果をあげる事が出来る。
一方で真空ポンプは業務用であり購入するには金額が高すぎる。また、トイレ詰まりは突然起こる事なので起きてから真空ポンプを購入してからでは時間が掛り過ぎてしまう。
やはり、業者に依頼するしかないのでしょうか。と考えてしまいがちだが、その前に一度使ってみてほしい道具があります。
ラバーカップや薬剤では成果が出ないケースでも大きな効果を期待できる。それが、真空式パイプクリーナーでだ。真空式パイプクリーナーはラバーカップではとれないような詰まりであってもこれを使えば一発で詰まりが解消された。なんてケースも多く報告されている。それくらい強力な道具なので一度使ってみる事をおススメしたい。
また、真空ポンプと違い真空式パイプクリーナーはホームセンターで購入することが出来るがおススメするもう一つの理由だ。また、値段も2000円程で購入出来るので手軽に試す事が出来るのがいい点だ。
使い方も簡単で、ラバーカップと同じように便器に当てて、ポンプを押し引きするだけだ。強力な圧力を作り出すことができるので、引っ掛かっていた詰まりも簡単に流れてしまう。一家に一つは置いておけば安心だと思う。
8.便器を外して詰まりを解消する
これは小さいお子さんが居る家庭によく見られる事例で、おもちゃや等の固形物を便器に落としてしまう事が多いのだ。
こうなると、自分では対処が難しい為、業者に依頼するほか選択肢はないだろう。弊社でも、このようなトラブルでお問い合わせ頂くことが多く、何万件と修理をしてきた。
もし、原因が固形物とわかっている場合は取り除く以外方法はない。そして、取り除くには便器を取り外す必要がある。
便器の外し方はトイレの排水管の種類によって異なる。
それでは説明していこう。
便器を外す時はタンク内の水を空っぽにしておく必要がある。まずは、止水栓をマイナスドライバーで締めて給水を止めておこう。
止水栓がマイナス講であればマイナスドライバーで時計回りにまわせば締める事ができる。
三角ハンドルのタイプであれば蛇口を締める要領で締めておこう。止水栓を締めたらレバーを回してタンクを水を流してしまおう。
と言いたい所だが詰まっている便器に水を流すと便器を越えて汚水が溢れ出してくるので、あらかじめ便器内の水を灯油ポンプなどを使って抜いておく必要がある。バケツと灯油ポンプを用意して少しずつ便器の水を抜いていこう。もし、便器の水が少しずづは流れる状況ならレバーを少しずつ捻りながらタンク内の水を抜いてしまおう。そして、タンク内の水と便器内の水を抜いたら給水管を取り外していこう。給水管はモンキーレンチなどを使って外すことが出来る。このとき、給水管に残った残水が床にこぼれるのでタオルなどを用意しておくことをおススメする。
続いて、タンクの下を覗いて見よう。
タンクの下を覗くと左右にナットが取り付けられているのが確認ではずだ。
暗くて確認が難しい場合はライトを当てながら行うようにしよう。
そして、ナットをモンキーレンチを使ってある程度緩めていこう。ある程度意緩んだら、後は手で回せるようになる。
この作業を左右同じように行おう
画像を見てほしい。
これが外し終わったナットとワッシャーだ。戻すときに必要なので無くさないように、端によせておくようにしよう。
ナットを2つ外せたら、便器とタンクは分離出来るようになる。タンクを真上に持ち上げると穴が空いているのが確認できる。
そして、回りの白い部分がパッキンが取り付けてあった箇所だ。そこだけ綺麗に形が付いているのがわかると思う。
そして、その左右に空いた穴はボルトが取り付けられていた箇所だ。ある程度のトイレの構造がわかる様になってきたのではないだろうか。
続いて、タンク側を見てみるとパッキンが取り付けられているのが確認できるはずだ。
古くなったパッキンは重量で押しつぶされて形が原型を留めていないケースが多く、再利用は基本的には出来ない。
なので、タンクを取り外した時は必ず新しいパッキンに交換する必要がある。便器を脱着するときは密結パッキンを準備しておいた方がいいだろう。密結パッキンはホームセンターで購入することが出来る。
給水管を外し、タンクを外したら便器を外していく。便器の下側に左右白いキャップがしてある箇所が確認できる。
この部分にナットがあるのでまずはキャップを外してしまおう。
キャップは回せば取り外すことが出来る。
白いキャップを外すと中にナットが取り付けられているのが確認できる。このナットを取り外していこう。ちなみにこのナットは左右にあるので4本外さなくてはいけない。
ある程度モンキーレンチやスパナで緩めて、ある程度緩んだら手で回しながら外してしまおう。
外したナット類は元に戻す時に必要になるので無くさないように気を付けよう。
ナットが外せたら後は便器を持ち上げて外していこう。
実際はかなり重たいので女性には大変だと思う。出来れば男性の手も借りて2人作業でやる事をお勧めする。
便器を外したら中に引っ掛かった固形物を取り除いあげよう。
手を突っ込んでみて、詰まりの原因とされている固形物が見つかるはずだ。取り出してから、先程の逆の手順で元に戻してあげよう。
水漏れテストを行い異常がなければ終了だ。
9.まとめ
今回紹介したお湯を使ったつまりの対処法は比較的効果が期待できる。
しかし、あくまでも軽度なつまりに効果が期待できるので、固形物や重度な詰まりにはおススメ出来ない。また、即効性がないので急いでいる場合は数時間も放置など出きないはずだ。
その場合は、他に紹介した薬剤や真空ポンプなどを使った方法で試してみるようにしてほしい。
薬剤も即効性の高いピーピースルーkを使う必要がある。ピーピースルーにはいくつかの種類があり、それぞれ用途は異なるからだ。
それを間違えて購入してしまうとせっかく購入しても意味が無い。
紙詰まりであればラバーカップを使ってみて、それと併用して薬剤も使う事でより効果を期待できるからだ。
そして、市販で購入できる道具として真空式パイプクリーナーは是非使ってみてほしい。
ラバーカップで解消されない詰まりでも真空式パイプクリーナーを使えば簡単に解消できる事が多い。
そしてすぐにでも実践できる方法が多いのでいざというときは試してみてほしい。
また、他の方法も合わせて実践してみてほしい。
参考になったなら幸いだ。