流しのシンクが突然詰まってしまい、どうしたらいいのか慌ててしまった経験はないだろうか。
普通に生活していてもシンクが突然詰まる事も珍しい事ではない。シンクは何も流していなくても突然詰まる事が多く、その原因もさまざまだ。
また、本来なら流れが悪くなってきた段階で対処してあげたいところだが、日々メンテナンスをしている方はそう多くはない。
そして、詰まりにも軽度なもの~重度なケースまで様々で、つまりを自分で直すのは無理とあきらめていないだろうか?
また、詰まりにも2種類あり、排水溝のつまり、排水管のつまりがある。排水管で詰まっている場合は正直自分で直すのは難しい。
しかし、排水溝のつまりであれば自分で簡単に直すことが可能だ。
そこで、このページでは自分で簡単に流しのつまりを直す5つの方法を紹介していく。
是非読みながら実践してみてくれ。
Contents
1.流しの排水の構造ってどうなってるの?
あなたが普段使っている台所の流し。どういう構造になっているか知っているだろうか?
蛇口を捻れば水が流れていくだけで、その先の構造まで理解している人は非常に少ないはずだ。
後ほどつまりの解消方法を紹介するが、その前に排水の構造を理解しておくことが重要だ。構造が分かっていないと、どこで詰まりが発生しているのか予想が出来ないからだ。
しかし、構造は単純なのでわかってしまえば簡単だ。
ゴミ受けやワントラップを外すと中央に穴が開いているのが確認できるはずだ。
この穴から水が流れていき、シンクの下の排水ホースを通って床下の排水管に流れていく。
この穴に料理後の食材カス、人参のヘタ、キュウリの切れ端、つまようじ等が流れてしまうことが多く、詰まってしまう主な原因だ。
また、油をシンクに流してしまうと排水ホースや排水管の内側に油がかたまってこびり付くようになる。
そして、いずれは全く流れなくなるのだ。
そして、シンクの下の排水ホースがこれだ。
排水ホースの内側に油が固まると水が排水出来なくなる。私どもで修理に行った際、排水ホースをお客さんに見せると皆ビックリしてしまう。
そして、油のこびり付いた排水ホースは重量が増えるため、ホースが重さに耐えきれずに穴が開いて破けてしまう事もあるのだ。
ちなみに、これが排水ホースの内側だ。
今回は高圧洗浄機で油を取り除いた後だったので、あまり汚れていないかもしれないが、高圧洗浄をする前は穴が油の塊で全て塞がっていた。
本来はシンクの穴から水が排水されて、画像で紹介している排水ホースを通って水が流れていくのだが、水が流れていかない場合は大抵はこの排水ホース部分で詰まりが起きている事が多いのだ。
詰まりの主な原因は食材カスが引っ掛かっているか油が固まって水の通り道を塞いでしまっているかが考えられる。
なんとなく流しの排水経路の構造は理解して頂けただろうか?ちなみに、排水ホースの下、排水管で詰まりが起きている場合は自分で修理は難しいのでプロに依頼するようにしよう。
次の章では流しの詰まりを解消する為の、超簡単な5つの方法を紹介していく。
2.流しの詰まりに超効果的な5つの方法
先程もお伝えしたように排水溝のつまりであれば誰でも簡単に修理することは可能だ。
2-1.薬剤を使ったつまりの解消方法
非常に強力で効果の高い方法が薬剤を使った方法だ。
流し台の詰まりには非常に効果的だが、種類もさまざまあるのでよく調べてから使うようにしてほしい。
弊社がよく使うのはピーピースルーと言われる薬剤だ。
種類も5つ位あり、用途に応じて使い分ける必要がある。もし、完全に詰まって流れない場合はピーピースルーKを使うようにしよう。プロも使う!ピーピースルーの超効果的な使い方でも紹介しているがピーピースルーKは即効性のある薬剤で医薬用外劇物だ。非常に強力な薬剤なだけに効果も高いが、直接手に触れたりしないように気を付けて使うようにしてほしい。
使い方は、排水溝のゴミ受けやトラップをすべて取り外してから、バケツに薬剤300gを入れて900mリットルの水で溶かしてから排水溝に入れるだけだ。
ジュウジュウ音を出しながら汚れを分解してくれるので5分放置して待つようにする。
そのまま、水が引いていけば成功だ。
もし、水が引かないようなら同じ作業を何回か繰り返して行おう。
2-2.ラバーカップを使った詰まりの解消方法
ラバーカップを使えば大抵の詰まりは解消出来てしまう。
もし、家にラバーカップがない場合は近くのホームセンターまで買いに行こう。
1000円~2000円で購入出来てしまうので、それで直るなら安上がりだろう。
また、ラバーカップには和式用や様式用、節水型トイレに効果的なツバ付きのタイプがあり、サイズもいくつかの種類がある。
流しのシンクで使う場合は小さめのラバーカップの方がおススメだ。それでは使い方を説明していこう。
STEP.1
台所の排水溝部の部品(ゴミ受け、トラップなど)をすべて取り外し、ラバーカップを排水溝にあてる。
ラバーカップを強く押し付け真空状態をつくるのがコツだ。
STEP.2
ラバーカップを排水溝に押し付けるとラバーカップ内で空気が圧縮され密閉状態になる。
そうならない場合はラバーカップがしっかり使えてない証拠だ。
ラバーカップを押し付けた時に密閉状態が作れれば、引いた時にスポッと音がするはずだ。また、排水溝とラバーカップが密着するので離れなくなる。くっついた状態になるはずだ。
STEP.3
密閉状態からラバーカップを思いっきり引くとポンっと音を立てながら排水溝に詰まっていたものが押し流されるはずだ。
このとき、ラバーカップをゆっくり引いてはダメだ。
コツは思いっきり引くこと。ラバーカップ内で作られた空気が手前に戻されるため、詰まりが解消されるのだ。
ゆっくり、押しつけて引く時は素早く行うのがポイントだ。
グーと押しつけて、スポッと引くイメージで。この作業を何回か繰り返し行うことで詰まりは解消できるはずだ。
作業中に水が飛び散るのは仕方ないが、ある工夫をすればそれも防ぐことが出来る。
2-1.作業効率を高める最強な裏ワザ
先程紹介したラバーカップを使った方法で、使い方はわかっても水がはねて思いきり作業が出来なかったのではないだろうか?
ラバーカップは水がはねるので、汚水が飛び散るのをどうにかしたいと思うはずだ。
そこで、次に紹介する方法を行えば水が飛び散らず、また思いきり作業することが出来る。
それはビニール袋を使った方法だ。
それでは実践してみよう。
初めにハサミを用意して、ビニール袋の中央に穴を開けよう。
この穴はラバーカップの棒が貫通する為の穴で、5cm位が丁度いいだろう。
ポイントとしては中央に穴をあけること。右でも左でもダメで、中央に開けるのがコツだ。
中央にあけた穴にラバーカップの棒を貫通させて、シンクを覆うようにして被せよう。
シンクの端と端がビニール袋で被されば水がはねても飛び散らないようになるのだ。
シンクとビニール袋はガムテープやビニールテープで固定しておくと良いだろう。
固定しないと、ビニール袋が水に触れると沈んでしまう。
それでは意味がないので、必ず回りを固定してから行うようにしよう。
これで思いっきり、ラバーカップを使う事が出来るはずだ。
詰まりが解消されるまで根気よく作業をしてあげよう。
3.ローポンプを使った詰まりの解消方法
先程ラバーカップでの詰まり解消方法を紹介したが、もう一つパワーアップした方法がローポンプを使った詰まり解消方法だ。
ローポンプは業務用の機材のため高額で、市販では手に入れることが出来ないが効果は抜群だ。
使い方凄く簡単で、シンクの中のトラップなどをすべて外してからローポンプの先端を排水溝に当ててハンドルを押し引きするだけだ。
詰まりが抜けるまで同じ作業を繰り返すだけなので、根気よく行う事がポイントだ。
4.ワイヤー式パイプクリーナーを使った詰まりの解消方法
ワイヤー式パイプクリーナーを使えば詰まりを除去することは簡単だ。
ワイヤー式パイプクリーナーが効果を発揮するのは排水トラップ部分で詰まっている時だ。排水溝から水があふれてきてもどこの部分で詰まっているのかわからない。
そんな時は一度ワイヤー式パイプクリーナーを入れてみよう。
軽度な詰まりであればこれで詰まりが解消される事も多い。
使い方
使い方は簡単だ。
排水溝の穴にワイヤーを投入していくだけ。
ワイヤーの先が二種類あるので、初めは金具だけの方を投入していく。金具の方は詰まりを削っていく。もう片方はブラシが付いているのでお掃除用だ。
出し入れを繰り返しながら、ワイヤーを操っていこう。
詰まりの原因を貫通させる事が出来たら、水がスーと引いていくはずだ。
5.排水ホースを交換して詰まりを解消
排水ホースで詰まりが生じている場合はホースの交換をすれば解消できるはずだ。
ラバーカップやローポンプ、薬剤、ワイヤー式パイプクリーナーで直らない場合は排水ホースを取り外して交換するのが一番効率がいい。排水ホースは油の塊が付着している事が多く、それが原因で水が流れなくなっている事が考えられる。
初めにシンクの下を覗いて、排水ホースの接続されているナットを外そう。
ナットを緩めると、排水ホースが外れるが排水出来なかった汚水が溢れてくるので、下にバケツや雑巾を用意してから行うようにしよう。
もし、ナットのタイプではない場合はドライバーで固定バンドを外していけばとれるはずだ。
これは排水ホースを外した時の画像だ。
あまり汚れていないと思うかも知れないが、詰まりが発生しているホースはもっとひどい状況になっているのだ。
次に排水プレート、防臭ゴムを分解して、新しい排水ホースを取り付けてあげよう。
台所の排水ホースを交換すべき3つの理由とその手順でも排水ホースの交換方法を紹介しているので参考にしてみよう。
排水ホースを交換したら必ず通水テストを行って水漏れがないか、水が流れるか確認して完了だ。
6.最後に
流しの詰まりの主な原因は油か固形物だ。
この記事で紹介したいくつかの方法で試して詰まりが解消されなければ、排水ホースを交換するのが一番手っとり早いと言える。
しかし、排水ホースの交換を一般の方が行うには不安もあるはずだ。
そこで、先程紹介した台所の排水ホースを交換すべき3つの理由とその手順を読みながら忠実に実践することで誰でも簡単にホース交換が出来てしまう。
参考にしてくれたら幸いだ。