引っ越しの時に一番困るのがエアコンの移設作業。
重たいエアコンを取り外して、また新居で新たに取り付けするのって大変ですよね。
ましてや素人の自分が出来るわけがないと、最初からあきらめている方も多いと思います。
確かに、エアコンの取り外しは少し手間は掛りますが、実は手順さえわかってしまえば全然難しくありません。
エアコンを移設する際は取り外し~取り付けまで業者に一貫して依頼する方が楽かもしれませんが、処分を目的とした取り外しだけの場合はわざわざ高い金額を払ってまで業者にお願いする必要はありません。
なぜなら取り外しは自分で簡単に出来てしまうからです。
そこで、このページでは女性でも簡単に出来てしまうくらいわかりやすくエアコンの取り外し方法を紹介していきたいと思います。
是非引っ越し時の参考にしてください。
Contents
1.エアコンの取り外しに必要な工具
エアコンの取り外し時には工具が少し必要になります。しかし、特殊な工具は必要なく、どれも近所のホームセンターで購入出来るような軽工具ですので心配いりません。
それではどんな工具が必要になるのか紹介していきましょう。
エアコンの取り外しに必要な工具は以下の5つです。
1.ワイドモンキー
2.ニッパ
3.プラスドライバー
4.六角棒レンチ
5.カッター
モンキーレンチとペンチ、マイナスドラーバーはあれば用意しておきましょう。
作業効率が良くなります。
工具ではありませんが、ビニールテープとゴミ袋、パテは準備しておくといいでしょう。
ビニールテープは移設時の配管を丸めて束ねる時や配管の先にゴミや水分が入らないように塞ぐ為に使用します。後で詳しく説明します。
ゴミ袋は配管の非粘着テープをはがす時にゴミが出るので、用意しておくと便利なアイテムです。
パテは穴を塞ぐ為に使用します。
2.エアコンの取り外し方
2-1.側面カバーを開けよう
室外機の側面にカバーが取り付けられているのでプラスドライバーを使ってネジを緩めていきます。
画像ではインパクトを使用していますがプラスドライバーで外せます。
外したネジは元に戻す時に必要なので無くさないように気をつけましょう。
また、カバーはプラスチック状の柔らかい材質なので潰して割らないように注意が必要です。
側面のカバーを開けると、2本の配管が接続されている事が確認できます。
この配管が接続されているナットではなく、その横のバルブキャップをモンキースパナなどで外します。
バルブキャップが硬くて回らない場合はもう片方のモンキースパナを使って、固定するようにしてから回してあげましょう。
無理に力を入れすぎてしまうと変形してしまう恐れがあるので注意して下さい。
送り側、受け側両方のバルブキャップを取り外します。
ある程度緩めたら、後は手で回して外してしまいましょう。
外したバルブキャップは最後に、また締めるので無くさないように隅に置いておきましょう。
また、バルブキャップを外すとバルブの部分だけがピカピカなのが確認できるハズです。
2-2.強制冷房運転をしよう
エアコンを取り外す際は、室内機と配管に残留したフロンガスを室外機に閉じ込める作業が必要になります。
これをポンプダウンと言います。
ポンプダウンをする時は冷房運転で行う必要があります。
夏の暑い時期であればリモコンを使って冷房運転を押して、設定温度を一番低くすれば終わりですが、冬の寒い時期はリモコンでは冷房運転が始まりません。
その場合は強制冷房運転と言う方法で行う必要があります。
強制冷房運転を行う際は室内機の隅に強制冷房運転スイッチがあることが多いですが、メーカーによっては方法は様々です。
説明書を読めば強制冷房運転の仕方が記載されているはずですし、型式を控えてメーカーに問い合わせして聞いてみるのも方法です。
※メーカー別の強制冷房運転の方法を記載しておくので参考にしてください。
メーカー代表的方法
詳細な方法
問い合わせ先
コロナ
- リモコンの蓋内試運転ボタンを押す
- リモコンの風力ボタンを押しながら運転ボタンを押す.
株式会社コロナ サービスセンター0120-919-302
三洋電機
リモコンまたは室内機操作部で冷房運転し,室内機操作部にあるスライドスイッチを試運転にする.
三洋コンシューマ
マーケティング(株)
東京 050-3116-2222
03-5302-3401
大阪 050-3116-2555
06-4250-8400シャープ
室内機のパネル内の応急ボタンを長押し(約5秒後),「ぴッ」と音がして,運転ランプが点滅.
シャープエンジニアリング(株)03-5692-7755
ダイキン
コールセンター(24時間365日対応)問い合わせ
ダイキン工業(株)コールセンター0120-88-108124時間
長府
- 室内機のパネル内に「応急運転スイッチ」と「試運転スイッチ」がある場合,試運転スイッチを押すと強制冷房運転開始.
- 室内機のパネル内に「応急運転スイッチ」のみの場合は,応急運転スイッチを押すと「ピッ」と音がし,そのまま5秒間押しつづけ「ピピッ」と音がした後.指をはなすと強制冷房運転開始.
(株)長府製作所営業部0832-48-1111
東芝
- 停止中に,室内機の前面パネル内にある強制冷房スイッチを10秒以上押し.
- 停止中に,スライドスイッチを「冷房」の位置に.
東芝エアコン空調換気ご相談センター03-5326-5038通年09:00-19:00
日立
- 室内機に強制運転スイッチがある場合,これをを5秒以上押す.
- 室内機に強制運転スイッチがない場合,室外機の天板をはずし,電気品箱内のサービススイッチを1秒以上押す.停止はもう一度1秒以上押す.
日立家電エコーセンター0120-312-168月土09:00-19:00日祭09:00-17:30
富士通
ゼネラルリモコンで冷房運転し,リモコンの試運転ボタンを押す.
(株)富士通ゼネラルサポートセンター0570-089-333044-857-3000072-332-3841
パナソニック
- 室内機のパネル内に「応急運転ボタン」と「強制冷房運転ボタン」がある場合,強制冷房運転ボタンを押すと強制冷房運転開始.
- 室内機のパネル内に「応急運転ボタン」のみある場合,応急運転ボタンを5秒間押しつづけると「ピッ」と鳴り強制冷房運転開始.
パナソニック(株) ホームアプライアンス社 エアコンビジネスユニット カスタマーサービスグループ077-567-9811
旧:松下電器産業(株)
三菱重工
- ~2002年 リモコンの設定を冷房とし,設定温度を「連続」にしてリモコンにより運転開始.
- 1998年~ 室内機のパネルまたはパネル内に「ON/OFFスイッチ」があり,電源投入後初めての操作でボタンを5秒以上押しつづける(5秒後にピッと音がする).
三菱重工(株)サービスフロントセンター0120-975-365365日09:00-18:00
三菱電機
- 室内機の前面パネル内またはリモコンに応急運転スイッチがある場合は,これを押す.
- 室内機の前面パネル内にスライドスイッチに試運転モードがある場合は,試運転にする.
- 室内機の前面パネル内にスライドスイッチがあり,試運転モードがない場合は,冷房運転にする.
三菱電機(株)お客さま相談センター0120-139-36503-3414-9665
2-3.ポンプダウンをしよう
強制冷房運転が始まると室外機のファンが回り始めます。
手をかざして、風が出ているか確認してみてください。
続いて、先ほど外したバルブキャップの配管を確認します。
2本の内、細い配管と、太い配管が確認できるハズです。
その内の、細い配管側のバルブを六角レンチで右に回して締めます。
しっかりと締めないと、ガスが漏れるので気をつけましょう。
因みに、この段階では残るもう片方の太い配管側のバルブは締める必要はありません。
※室外機から室内機にガスが循環しないように送り側のバルブを締めています。この状態は室内機から室外機にガスを閉じ込める作業をしている為、受け側のバルブは締めてはいけません。このまま2分~3分ほど放置します。ポンプダウンの詳しい説明は実は凄く簡単!エアコンポンプダウンの方法も参考にするといいでしょう。
2-4.受け側のバルブも締めよう
2分~3分経過後、もう片方のバルブも六角レンチを使って締めます。
これは2分~3分で室内機と配管に残留していたフロンガスが室外機に閉じ込めることが出来たからです。
室外機にガスを閉じ込めたら、受け側のバルブを締めて完了です。
※エアコンを取り外す前はどちらのバルブも開いている状態で、ポンプダウンが終了した時点ではどちらのバルブも閉まっている状態になればOKです。
2-5.エアコンを運転停止しよう
バルブを締めたら、リモコンで運転停止を押します。
続いてコンセントも抜き取ります。
2-6.バルブにキャップを取り付けよう
先程外したバルブキャップを取り付けましょう。
ある程度、手で締め込んだらモンキースパナで軽く締めます。
運送中に外れないようにしっかり取り付けましょう。
2-7.配管を外していこう
続いて配管を外していきましょう。
この時にモンキースパナがもう一つあると便利です。
片方を押さえながら、もう片方のモンキースパナでナットを緩めます。
一つだけだと、固定できない為取り外しにくい為です。
2-8.渡配線を抜き取ろう
側面カバーを外した所に、配線を固定しているカバーがあるので、プラスドライバーで外します。
黒、白、赤の配線が確認できると思いますので、外しましょう。
白いスイッチを押しながら抜き取るだけで簡単に外すことが出来ます。
もし、処分を予定している場合はペンチで切断してしまっても、問題ありません。
しかし、移設などで再利用する場合はきれいに抜き取ってあげましょう。
2-9.室内機を取り外そう
配管は室外機側だけではなく、室内機側にも接続されています。
モンキースパナ2本を使って、接続部のナットを緩めていきましょう。
因みに配管は非粘着テープで巻かれているのでカッターで切り裂くように剝しておいてください。
もう片方の配管も外します。
穴の位置によっては、接続部が室内機の中に収納されている事もあるので、その場合は室内機を取り外してから接続部を取り外します。
こちらも、処分を予定している場合はニッパで配管を切断しても構いません。
これで室内機を外せます。
室内機を外す時は手前に引くのではなく、少し上に持ち上げるように外します。
また、室内機は重量があるので男性の力を借りた方が安全です。室内機が高い所に設置されていて、届かない場合は椅子や脚立を置いて作業しますが、足もとが安定性の良い環境で行ってください。
据付板から外せたら、手前に引くようにして取り外します。
据付板をプラスドライバーで取り外します。
据付板を外すと穴だけの状態になります。
取り外した配管やケーブルは丸めた後にビニールテープでまとめておきます。
移設で使用する場合は配管の先をビニールテープで養生しておくといいでしょう。
ごみや水分の侵入を防ぐ為です。
最後に穴をパテで埋めて終了です。
3.まとめ
いかがだったでしょうか?
エアコンの取り外しは意外と簡単に出来てしまうことがわかっていただけたと思います。
手順を追って作業すれば女性でも簡単に出来てしまうのです。
しかし、重量のある室内機を外す時や室外機を運ぶ時は男性の力を借りた方が安全です。
自分で出来ると思ったらチャレンジしてみてください。
参考にしてくれたら幸いです。