あなたはエアコンの移設や取り外し作業、どうしていますか?一般的には業者に依頼をする事が多いかと思いますが、実は取り外し作業は誰でも出来るくらいすごく簡単です。また、15分もあれば出来てしまいます。
あまり聞いたことが無い方も多いと思いますが、エアコンを取り外す際はポンプダウンと言われる作業をしなくてはいけません。ポンプダウンと言われると何だか難しい作業のように思えるかもしれませんが、実は凄く簡単で何も難しい事はありません。
そこでこのページではあなたが引っ越しする際や処分する時に必要になるエアコンポンプダウンの方法を紹介していきたいと思います。
是非読みながら実践してください。
Contents
1.ポンプダウンに必要な工具
ポンプダウンをする時に最低限必要になる工具を準備しましょう。
1.プラスドライバー
2.六角レンチ(4mm)
3.モンキーレンチ、もしくはスパナ
です。
もし、無い場合はホームセンターなどで準備しておきましょう。
2.ポンプダウンってなに?!
ポンプダウンって一体、どんな作業をするの?とわからない方の為にポンプダウンの事を少し紹介しておきたいと思います。
ポンプダウンとはエアコンの移設や引っ越しで冷媒配管を取り外すときに、室内機や配管内に残ったガスを室外機に回収する作業の事です。エアコンはガスを使って冷やしたり、暖めたりしている為、ガスが常に充満しています。
ポンプダウンをしないとガスを大気中に放出してしまうことになり地球温暖化の原因になる為、回収が義務づけられています。また、的確にポンプダウンを行わないとガスが不足してしまい、再度取り付ける時にガスチャージが必要になる事もあり無駄な出費をすることになります。
よって正しい手順でポンプダウンをしてあげれば取り付け時に問題なく作業ができるようになります。
3.ポンプダウンをしよう
3-1.強制冷房運転を行う
ポンプダウンを行う際には、初めに強制冷房運転を実施します。
夏場であれば設定温度を一番低くして冷房運転を開始します。リモコンで操作します。
しかし、冬の時期は冷房運転をしてもファンが回らない為、強制冷房運転を行う必要があります。
強制冷房運転のやり方はメーカーによって多少異なりますが、室内機、室外機に記載されている事が多いです。強制冷房運転する為のボタンがあるので押してみましょう。
もし、自分の家のエアコンの強制冷房運転の方法がわからない場合は、取扱説明書を読んでみましょう。
また、ざっくりですがメーカー別にやり方を紹介しておきます。
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3-2.側面カバーを開けよう
冷房運転が始まったらファンが回るまで少し時間が掛るので、その間に室外機の側面カバーを外して準備しておきます。
カバーはプラスドライバー1本あれば簡単に取り外すことが出来ます。
十字ネジを回して緩めていきましょう。
カバーを外すと配管接続部や電源コード(渡り配線)が確認できます。
3-3.バルブキャップを外そう
カバーを外せたら、冷媒を室内機に送る方の(送り側)バルブキャップをモンキースパナで取り外します。
バルブキャップが硬くて回らない場合はもう片方のモンキースパナを使って、固定するようにしてから回してあげましょう。
無理に力を入れすぎてしまうと変形してしまう恐れがあるので注意して下さい。
ある程度緩めたら、手で回してバルブキャップを取り外して下さい。バルブキャップは無くさないように隅に寄せておきましょう。
断熱材をスライドさせてみるとわかると思いますが、送り側と受け側(室内機からの冷媒を受け取る方)の違いは配管の太さで見分けます。送り側は細く、受け側は太くなっています。
これを2分3分と呼びます。
3-4.ゲージマニホールドで圧力を確認しよう
マニホールドゲージを使えば目で確認出来るので確実にポンプダウンが行えます。しかし、一般の方は持っていないと思いますので、無くても問題ないです。
慣れている方は感覚で行いますが、はじめての方には感覚がわからないと思いますので、紹介している手順どおり行うようにしてください。
チャージポートのバルブキャップを取り外しましょう。
先程と同じ手順でモンキースパナで回して外してあげましょう。
次にサービスポート(低圧側の太い配管側)にマニホールド低圧側ホース(青色)を接続します。
この時素早くチャージホースを接続しましょう。接続する時に少しガスが漏れますがあまり気にしなくても大丈夫です。
マニホールドゲージを付けると冷媒の圧力が確認できるハズです。そこからゲージのバルブを開けると圧力が低下していきます。
室外機のファンが動き始めたら、六角レンチ(4mm)で送り側(細い方)のスピンドルバルブを右に回してきっちり閉め、室内機に送る冷媒の流れを止めます。
締め込みが甘いとガスが漏れる原因になってしまうので注意しましょう。
ガスが回収され始めるとマニホールドゲージの針が0に向かって動いてきます。
もし、強制冷房運転をしたつもりが暖房運転になっていた場合、針が逆に上がっていきます。
時間を掛けて引っ張ってあげれば-までいきますが、そこまでしてはいけません。0になったところがポイントです。
約2,3分冷房運転を行えば、室外機に冷媒が回収できます。
マニホールドゲージが無い方は目で確認が出来ないので、3分計ってから外すようにすると良いかもしれません。
冷媒が回収出来たら低圧側(太いパイプ側)を六角レンチでしっかり閉めます。
そのあとエアコンを停止させましょう。
これでガスは室外機に閉じ込めることができました。ゲージマニホールドのチャージホースを外してガス回収は終了です。
バルブキャップをサービスポートにしっかり取り付けます。
ある程度、手で回してからモンキースパナで締めておけば外れません。
同じように受け側、送り側ののバルブキャップも締めます。
受け側の配管をモンキースパナで取り外していきましょう。
硬くてバルブキャップが外れない場合はもう片方のモンキースパナで固定して回してみてください。
同じように送り側の配管も外します。
外した配管は処分するなら必要ありませんが、引っ越し先や取り付け先で再度、取り付ける予定があれば配管の先にビニールテープを巻いて養生をしておきましょう。
なぜなら、配管を運搬する際に配管の中にゴミや水分が入り込むと故障やトラブルの原因になってしまいます。
この作業は忘れないように注意して下さい。
これでポンプダウンは完了です。室内機や室外機、配管、据付板の取り外し方は近いうち、エアコンの取り外し方の記事でを紹介していく予定です。
4.強制冷房運転できない場合の対処法
夏場の暑い時期であればリモコンを使って設定温度を一番低くして冷房運転を行う事ができますが、冬の時期は、ファンが回らない為、強制冷房運転を室内機、室外機で行わなくてはいけません。
メーカーによって、やり方は異なるので確認すれば問題ないですが、エアコンの機種が旧型の場合スイッチが付いていない事もあります。
その場合はドライヤーを使って、室内機内の熱交換器の近くにある温度センサーを温めて冷房運転を行う事も可能です。
もし、難しいようであればメーカーに問い合わせて対処法を確認してみましょう。
5.まとめ
いかがでしたか?エアコンの取り外しをする時はポンプダウンと言われる、配管や室内機に残留しているガスを室外機に回収する作業の事です。このポンプダウンを行わないと環境汚染に繋がる為、法で義務付けられています。
また、しっかりとポンプダウンを行わないと、漏れたガスが不足してエアコンの本来の性能を発揮できなくなってしまいます。
しかし、手順どおりに行えば誰でも簡単に出来る作業なのです。
参考になったなら幸いです。